相愛中学高等学校校長
園城真生先生より頂きました
「ごあいさつ」
同窓会会員の皆さまには、平素より、本校の教育活動に多大なるご支援をいただき
誠に有難うございます。
皆さまへのご挨拶を兼ねて少し生徒達の活動をご紹介します。
7月末に有志生徒教員による能登半島災害ボランティアを企画。
当初の予想をこえて在籍性の1割を上回る参加希望があり、急きょ考慮しての実施となりました。
汗水流しながら清掃活動に取り組む姿、現地のご高齢者との交流会はまるで故郷の祖父母に久しぶりに会ったかのように親しげに触れ合う姿には相愛生としての魅力がたくさん詰まっていました。
その魅力は現地の方々を大いに勇気づけたことでしょう。
涙を浮かべて感謝の言葉を私に残して帰られた方々が
たくさんおられたことがその証しです。
さらに11月には、ウクライナの隣国ラトビアのリガ文化学校と
神戸龍谷高校の生徒達が来校し、高校1,2年生特進コース在籍生との英会話によるグローバル交流会を行いました。
交流会では世界規模の課題(昨年度は「平和」、本年度は「自然環境」)をテーマにしてプレゼンとディスカッションにチャレンジ。本校生徒は2026年度竣工予定の新校舎床面に用いるCO2を吸収するコンクリート素材(大阪万博のイベントブース床面として事前提供して環境問題の取り組みをPR予定)を紹介し大都市における環境対策のマスト化を訴えました。
災害ボランティアに引き続き、交流会でも主体的に取り組もうとする生徒たちには敬意を抱かずにおれません。
さて「兵伊和」「自然環境」に活躍される方として、アフリカ人女性として初のノーベル平和賞を受賞したワンガリ・マータイ氏がいます。
受賞後、初来日した際に「もったいない」という日本語に出会います。
まもなくして国連の会議演説において現代社会の環境課題を解決するためのキーワードとして「MOTTAINAI」を広めることを提唱。同氏はこの言葉が持つ意味を「環境3R【Reduce Reuse Recycle】+Respect(敬い)」と示し、あらゆる存在の根底にある価値に対してRespect(敬い)を持つ「MOTTAINAI」の精神こそが現代社会に必要であると訴えました。それは食事一つにしても「多くの命と皆様のおかげにより~いただきます」と手を合わせる本校の「當相敬愛」の生活実践と重なる価値観といえましょう。
本校の生徒達が日々見せてくれる姿はデジタル化、AI化、DX化・・・など社会生活そのものが、飛躍的に進化し続ける時代にあって、同氏が訴えるRespect(敬い)という懸念の重要性が現代社会を担う私達大人こそ抜け落ちてしまってはいないかを教えてくれているかのようです。「MOTTAINAI」を当然のごとく実践する本校の生徒の気質こそが、皆様から受け継ぎ未来につなぐ大切な、相愛ブランドであることを我々教職員は常に
意識し、生徒たちとの確かな絆としてまいりたいと思います。